呼吸器科は呼吸器内科と呼吸器外科に分かれますが、呼吸器科といったら一般的には呼吸器内科のことを指すので、今回はそんな呼吸器内科のあらゆることに触れていきます。

呼吸器科に興味がある人、転職を検討してるような人は是非参考にしてみてくださいね。

呼吸器科(呼吸器内科)の看護師

呼吸器科の特徴

呼吸器科の特徴
まずは呼吸器科の
概要や特徴を
簡単に知ろう!
最初に全体像を
知るのが大事!

呼吸器科では、呼吸に関係する器官、すなわち

  1. 気管
  2. 気管支
  3. 胸膜

などに生じる疾患を内科的にアプローチしていく専門診療科目です。

訪れる患者さんの症状としては、

  • 咳嗽
  • 血痰喀血
  • 息切れ
  • 呼吸困難
  • 胸痛

などがあります。

健康診断などで胸部X線写真の異常陰影を指摘された患者さんも受診します。

関連性はありますが、のど(咽頭,喉頭)や鼻の病気は耳鼻咽喉科で扱います。

胸痛などは,心臓や胸壁の病気(肋間神経痛や肋骨骨折など)でも起こることがあり、診断後、それぞれ循環器科、整形外科で扱うことになります。

また、社会的需要の高まりにつれ、無呼吸発作診療に力を入れていたり、禁煙外来を設置している病院やクリニックも多く見られています。

呼吸器科で扱う主な疾患は、以下の通りです。

腫瘍性疾患 肺癌(非小細胞肺癌、小細胞肺癌)、縦隔腫瘍(胸腺腫など)
感染症 肺炎、肺膿瘍、胸膜炎、膿胸、肺結核、非結核性抗酸菌症、肺真菌症
びまん性肺疾患 間質性肺炎、サルコイドーシス、過敏性肺炎、石綿肺
慢性閉塞性肺疾患(COPD) 肺気腫、慢性気管支炎
気道系疾患 気管支喘息、咳喘息、びまん性汎細気管支炎、気管支拡張症
胸膜疾患 気胸、胸膜中皮腫
循環障害 肺高血圧症、肺血栓塞栓症、肺動静脈滝瘻
稀な疾患 肺リンパ脈管筋腫症、肺ランゲルハンス細胞組織球症、肺胞蛋白症

もともと疾患を持っている患者さんでは、

  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 気管支喘息
  • 呼吸器感染症
  • 間質性肺炎
  • 肺癌
  • 睡眠時無呼吸症候群

などが多く、最近ではアレルギー性疾患の増加に伴い、その一疾患として喘息の増加が見られます。

また、たばこ等の有害物質の長期間吸入による「肺の生活習慣病」と言われるCOPDの増加が注目されており、高齢化社会に伴い罹患者の更なる増加が予想されます。

この様な社会的背景からも、呼吸器内科の役割は今後益々重要になっていくことでしょう。

仕事内容・役割

呼吸器内科で働く看護師の仕事内容・役割
呼吸器科の看護師は
どんなことするのか
難しいのかなぁ…

外来

問診

問診では、発症までの経過と共に生活習慣も詳細に聴き取る必要があります。

特にCOPDの場合は、たばこの煙など炎症性粒子の長期間吸入による生じる疾患の為、喫煙歴や一日量なども重要なデータになります。

またインフルエンザなど感染性の高い疾患も訪れます。

呼吸器内科は、

  • 喘息の小児
  • COPDの高齢者
  • 悪性腫瘍疾患など免疫力の低い患者さん

なども多く受診する為、感染性疾患が疑われた場合は、経過の聴取と共に適切に隔離するなど迅速な対応が求められます。

診察介助

呼吸器内科は、小児から高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが受診します。

小児が怖がらずに診察を受けられる様な環境作りや声掛け、保護者とのコミュニケーションなども大切な看護師の役割です。

また高齢者が多いことや、息苦しさや咳嗽が続き発声困難な場合もある為、訴えをよく聴き取り、医師へ正確に伝わるようサポートすることも必要です。

検査介助

診断の為の検査としては、下記の様なものがあります。

  • 画像診断(X線、CT、MRI、RI、血管造影検査など)
  • スパイログラム(肺活量・フローボリュームカーブ)
  • ガス拡散能力(DLCO)
  • 終夜睡眠無呼吸検査
  • 気管支内視鏡検査
  • アレルギー検査
  • 腫瘍マーカーなど各種採血検査

スパイログラムなど、検査方法をしっかり理解しなければ正確な結果を得られないものもある為、看護師の立場からの説明やサポートをしていく必要があります。

スパイログラムとは

患者指導

悪性腫瘍から喘息、COPD、無呼吸症候群など呼吸器内科は疾患や年齢層も多岐にわたります。

また、慢性疾患が多く家庭での継続ケアや、生活習慣の改善が必要なケースも多々あります。

よって、服薬から在宅機器の管理、日常生活習慣に至るまで、家族を含めての指導がとても重要になります。

  • 服薬指導(全般にわたる)
  • 疼痛コントロール(悪性腫瘍など)
  • 在宅酸素療法・在宅人工呼吸(COPDなど)
  • 呼吸リハビリテーション(COPDなど)
  • 鼻マスク式陽圧呼吸(無呼吸症候群)
  • 生活指導:禁煙、食事、睡眠、運動など

病棟

状態の観察・異常の早期発見・機器管理

医師の指示による

  • 治療介助
  • バイタルサインチェック
  • 状態観察
  • 呼吸状態や血中酸素濃度のチェック

は大切になります。

酸素療法や人工呼吸器を装着している患者さんも多い為、機器管理も重要です。

悪性腫瘍で化学療法を行っている場合は、薬品管理や副作用についての観察も重要項目の一つです。

呼吸ケア

  • 吸入や吸引
  • 排痰
  • 呼吸リハビリテーション

などを通し、患者さんの呼吸状態の改善を図ります。

ADL拡大とQOL向上につなげていける様、一番の問題である呼吸をケアすることが看護師としての大きな役割となります。

感染予防

呼吸器内科は、インフルエンザや肺炎、肺結核など感染リスクのある疾患を扱います。

入院患者さんたちは、高齢者や悪性腫瘍など易感染状態(感染症にかかりやすくなっている状態のこと)の人が殆どです。

院内感染の予防には十分な対策を行い、看護師自身が媒介体にならない様、リスクマネジメントを常に意識することも徹底させられます。

日常生活ケア

COPDなどの高齢者の患者さんや悪性腫瘍末期の患者さんは、呼吸苦や疼痛、体力低下で日常生活の自立が困難です。

よって看護師による食事・排泄・更衣・清潔ケア・移動介助などの日常生活援助は多くなります。

疼痛や呼吸苦がある為、ケアにも専門性が求められます。

終末期ケア

高齢者の患者さんが多く慢性疾患、悪性腫瘍などで終末期を過ごす患者さんも少なくありません。

その人らしい終末期を過ごせる様、患者さんと家族に寄り添ったケアが求められます。

他職種との連携

呼吸リハビリテーションに関しては、理学療法士がケアに当たることが多くあります。

無呼吸症候群では、体重管理で栄養指導が必要となることもあり栄養士との連携もあります。

また終末期を在宅で過ごすことを強く希望するケース、慢性化により在宅で機器を使いながら過ごすケースもあります。

看護師はその都度、患者さんにどんなケアが必要なのか、またどんなケアを望んでいるのかニーズをしっかり把握し、他部署や他業種との連携を綿密に行い、より良い治療やケアを受けられる様、コーディネートしていく役割もあります。

給料

呼吸器内科の看護師の給料
呼吸器科の給料は
どのくらいだ?
薄給はイヤだよ

病棟勤務では、ひと月夜勤を4回程度込みで、23~35万円前後です。経験年数や地域によって上下が見られます。

ボーナス込みの年収で見ると、340~520万円前後です。

日勤のみでは、ここから毎月3~5万円程度のマイナスとなり、年収では300~460万円前後になります。

クリニックでは、19~24万円前後です。ボーナス込みの年収で見ると、280~390万円前後になります。

大変さ・デメリット

デメリット

1. 急変対応が多い

生命を維持する呼吸に関わる疾患であり、医療機器の装着や終末期の患者さんが多い為、急変も多くなります。

急変時、特に呼吸確保のための迅速かつ的確な対処ができるスキルが求められます。

そして、患者さんの死亡リスクも高く、多くの看取りをしていく中で精神的に多大なストレスを抱えてしまう看護師も見られます。

2. 感染リスクがある

外来では、インフルエンザなど急性感染性疾患に関わることが多く、病棟でも肺炎、肺結核など感染リスクのある疾患に多く携わります。

院内感染予防はもちろんですが、自分自身にも感染のリスクがあるということを念頭に置いて仕事をしなければなりません。

やりがい・メリット

メリット

1. 呼吸管理スキルを習得できる

呼吸関連機器の扱いから呼吸管理、排痰ケアまで、どの科でも必要とされるスキルを身に着けることが出来ます。

これらは他科や在宅ケアに携わる際にも非常に有効なスキルとなります。

2. 患者さんのニーズに合わせた看護ケアが出来る

呼吸困難の患者さんに対し薬剤ではなく、排痰ケアや呼吸リハビリテーションなどの看護ケアを通し症状の改善が見られたり、禁煙や食事改善などの生活指導により、QOL向上を促すことが出来たりと、看護ケアが直接症状の改善につながっていることを実感できます。

慢性期の患者さんには、長期にわたりじっくりと寄り添ったケアを展開することが出来ます。

この様に患者さんとの関わりの中で看護師としてのやりがいを実感することが出来るのが呼吸器内科看護と言えるでしょう。

呼吸器科の看護師のまとめ

それでは、呼吸器科の看護師についてまとめます。

  1. 扱う疾患は多岐に渡る
  2. 呼吸器内科の役割はどんどん重要になってきている
  3. 給料は病棟であれば平均値より高い
  4. 一度身に付けるとどの科でも使えるスキルが多い
  5. 看護ケアのやりがいを感じやすい

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