消化器科は覚えることが多い診療科の一つですが、
- 下痢
- 吐き気
- 嘔吐
など、誰にとっても身近な問題ということもあり、人気のある診療科でもあります。
そんな消化器科への転職を考えてる看護師に向けて、必要な内容を全てお届けさせていただきます。
▼ 目次
看護師として働くうえでの消化器科の特徴と仕事内容

概要や特徴を
簡単に知ろう!
看護師は、どの診療科に就業するかで、実際の職務内容は大きく、変わると言われています。
消化器科は大変幅広く(下記)
- 食道
- 胃・十二指腸
- 小腸
- 大腸
- 肛門
- 肝臓
- 脾臓
- 胆道
- 膵臓
というくらいの分野に渡るため、知識と技能が多めに要求されます。
ただその分、一度経験すれば、後の転職に大きなアドバンテージとなりますから、消化器科は経験値獲得で能力アップが大きい反面、要求されるハードルも高い診療科と言えるでしょう。
消化器科で働く看護師の給料

給料が良くなきゃ
モチベも下がるぅ
看護師のように開業権のない医療資格の場合、診療科よりも、
- 就業先が総合病院(かつ、公的病院か私立病院か)か、医院か
- 就業地域
- 夜勤の有無
- 外来専門
- 病棟
- 本人の経験
- 資格(正看護師か、准看護師か)
などで、大きな差が開く傾向にあり、消化器科だから給料が高い事はあまりありません。
ただ、総合病院で働く場合、他の診療科よりも労働条件が過酷な場合が多く、看護師の平均(年収470万円程度)に比べて、プラス20万円前後は高い傾向にあります。
志望動機はどう書くか

転職を成功させるために
消化器科対策を
しておこう!
経験者の場合
消化器科で比較的頻度が高く、かつ、熟練を要する内容、例えば
- 潰瘍性大腸炎や大腸がん術後のストーマの処置の仕方
- 患者への指導
などに熟知しているならば、なるべく具体的な例を挙げてアピールする事です。
即戦力があるという事を印象づけるのは、どの診療科でも大切な事ですが、他の診療科ではあまり、起こらない処置が多い為、特に強い印象を与えるでしょう。
未経験者の場合
看護学校卒業直後の新人の場合
新人に能力アピールは難しいので、看護師という特別な仕事という以前に、一般の職業同様に、採用担当者や経営側(病院)の求める人材と一致するかどうかが、採用の可否を決定づける最大の要因となる事をまず意識しましょう。
それには、一般社会人としての職業意識の高さが問われます。
- 自分の仕事にいかに熱意を持っているかという事
- 社会人としての常識的対応が出来るかどうか
などが、まず書類審査や面接ではチェックされます。
特に、新人で年齢が若い場合、採用担当者もいきなり能力で評価するという事はありません。
その将来性を考慮して採用となるでしょうから、あまり、専門的な事を細かく主張するよりも、勉強する意欲や、適応能力の高さ(最新設備の扱い方を覚えられるとか、夜勤などにも耐えられる、体力があるなど)をアピールすべきでしょう。
特に最近は病院もIT化が進んでいますし、カルテも電子カルテです。
IT技能があることも、検査技師さんなや事務員さんなどと、分業化があまり進んでいない病院によっては、重宝される可能性があります。
ただし、まるで消化器科の事を知らずに希望する事は懸命ではありませんので、最低限、消化器科という診療科はどういうこところなのかを知っている旨を書いておく事は必要になります。
新人ではないが、消化器科未経験の看護師の場合
看護師として、他の診療科で経験がある人は、なぜ、消化器科を臨むのか、その理由をある程度、用意しておく必要があります。
「消化器科ならば、重症患者が多い診療科ゆえ、看護の重要性が高い診療科でやりがいがある」
といった、熱意のアピールや、
「消化器科ならば、総合的な能力を求められるので、自身の看護師としての能力を高めて、患者や地域医療に貢献したいと思ったから」
といった、消化器科で働くことによる、病院や地域社会に対する、貢献度を主なを志望動機にすることなどが効果的です。
⇒【科別】看護師の志望動機の例文や面接でのウマイ伝え方まとめ
5つの注意点・デメリット
1. 比較的重症の人が多いことによる苦労
消化器科の看護師は、胃がんや大腸がんなどの日本人のがん患者が多い部位の中で、さらに、進行の早い技能スキルス胃がんや、沈黙の臓器である肝臓疾患などを看ます。
それらは、発見された時には既にかなり進行している場合も多いので、患者だけでなく家族にも強い負担がかかります。
そのため、通常の看護業務以外にも、
- ご家族の相談
- ターミナルケアの問題
など、自身への精神的負担も強く、体力だけでなく精神的にもタフである事が求められます。
2. 感染のリスク
一般内科や呼吸器科と違って飛沫感染は少ないですが、注射事故などによるウィルス性肝炎感染の危険性があります。
しかし残念ながら、感染予防の為のワクチンは最も多いC型肝炎ではなく、B型肝炎用しか存在しません。
それに、本人の免疫状態によっては、ワクチン自身で感染するリスクがあるので、過重労働が予想される場合は事故リスクが高まります。
そのため、事故に遭う危険性とワクチンそのものの危険性を天秤にかけて判断する必要があります。
ワクチン接種は強制されないものの、常に選択肢として、判断を迫られることになります。
他の診療科でも同様の事故は起こりえますが、特に肝炎ウィルスを持った患者の来院が多い消化器科ならではの問題といえます。
3. 総合的ケアが求められる
ピロリ菌の感染説が定説になりつつありますが、
- 精神的要因も大きいとされる胃潰瘍などの患者さんのへの心のケア
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
など、消化器疾患は、日常の食事と直結する疾患の人が多い為、食事指導なども重要な仕事になってきます。
どういった疾患の人がどのような食事が禁忌であるかなど、栄養士などと分業状態になってない病院では、そういった役割も看護師が担う事になります。
また、ガン以外にも疼痛を伴う疾患が少なくない為、痛みに対するケアなど、看護全般に渡る総合的なケアが必要とされます。
4. 幅広い知識と対処能力を要求される
胆石のような迅速な対応を求められる疾患と、慢性肝炎のような長期的な経過観察が必要な疾患では、全く異なる対応が求められます。
消化器科は幅が広い診療科なので、その分、疾患名も多く、幅広い知識と対処能力が要求されます。
- どういった疾患が
- どのような経緯で
- どういった段階で
- どんなケアが求められるのか
看護師に必要とされる知識を総動員することになる診療科といえるでしょう。
5. 体力の消耗が激しい事や高い技能を要求されるため、経験者や若い人材しか就業しにくい
消化器科は、上述した性質ゆえ、働く場所にもよりますが、ルーティン作業よりも、臨機応変さが求められます。
もちろん、看護師としての高い技能を求められますし、労働環境も他診療科よりは過酷になる場合が多いです。
その結果、職場環境にもよりますが、経験者か若い新人しか実務には耐えられない可能性が高い傾向にあります。
そのため、ある程度年齢がいってからの転職組や、体力的に難しい人は選択しずらい診療科と言えるでしょう。
2つのやりがい・メリット
1. 従来よりも治癒率が上がっている分野でもあるのでやりがいにつながる
特定の診療科や看護師という職業にかぎらず、医療従事者の最大の喜びは患者が治癒する事です。
特に消化器科は難病が多い割に、医学の進歩で治る疾患が増えてきています。
例えば、C型肝炎は従来有効率が4割程度で、かつ、副作用の強いインターフェロンしか治療法がありませんでしたが、最近では、インターフェロンフリーの経口薬が保険適用されたり、医療費助成も適用されるなど、非常に治療しやすい疾患へと変化してきました。
そして何より、副作用の面も治癒率の面も大幅な向上が期待出来るようになりました。
このように、患者を救える確率が大幅にアップしているため、消化器科で働くことは大きなやりがいにつながるでしょう。
2. 将来性が高い分野
このように治る疾患が増えているということは、将来性が高い分野であるという事でもあります。
仕事がキツイこともあるかもしれませんが、知識や経験が増えやすく、今後のキャリアアップや「手に職をつける」ということに関して最適とも言えるでしょう。
消化器科の看護師についてのまとめ
- 仕事内容が多岐に渡る
- 給料は看護師の平均よりやや高め
- 志望動機は、経験者なら具体性を高めてアピール。未経験なら適応力をアピール
- 重症患者が多く、幅広い対処能力が求められる
- 医学の進歩で治りやすい病気が増えている
- キャリアアップしたい人におすすめ
看護師ライフの快適さを上げるための知識を増やそう

職場があるかも!
知らないだけで
損してる可能性も…
探す手助けを
させていただきます
勤務時間のメリットやデメリットを知る
復職方法や応募資格を考える
福利厚生で得をする
病棟以外で働く
現在の職場環境や給料に満足していますか?
看護師は転職することで8割の人が年収が上がると言われています。
実際、私自身が転職して年収132万円アップに成功しました!
大変な仕事のモチベを維持するためにも納得できる給料をもらいましょう!


