最近、「産業看護師」としての勤務を希望する看護師が増加しています。

産業看護師についてご存知でしょうか?産業看護師とは、企業内で勤務する看護師のことをさします。企業看護師と呼ばれたりもします。

病院で勤務する際は患者さんを対象に看護を行いますが、産業看護師の仕事は企業に勤めている従業員のみを対象に医療行為の補助を行うことです。

また、予防医学の観点から、従業員の健康相談や健康指導を行うことあり、学校の保健室の先生のような役割をなっています。

現在、産業現場で活動する看護職は、下記の三種類のタイプが混在する状況にあります。

  1. 産業保健師:看護師と保健師両方の資格を有する通称
  2. 産業看護師:看護師の資格を有し日本産業衛生学会の研修を受けた通称
  3. 看護師:特に保健師の教育や産業保健の研修も受けていない

一般的に産業保健師と産業看護師を総称して「産業看護職」と呼ぶことが多いです。

産業看護師として働いている人は少なく、仕事内容やどうやったら産業看護師になることができるのかあまり知られていませんよね。

産業看護師の仕事内容やメリットやデメリット、給料などについてみていきましょう。

産業看護師

産業看護師になるには?

産業看護師になるには?
どうやったら
産業看護師に
なれるのかな?

こちらの記事でデータを提示させていただきましたが、看護師として働いている人は1,537,813人となっています。

看護職員就業者数の推移

その中で、

  • 全体の61%が病院に勤務
  • 全体の21%が診療所に勤務

という現状になっており、このような場所で勤務する看護師の割合は大きいです。

一方、産業看護師として働く看護師は、全体の1%にも満たしません。

看護職員の現状と推移

産業看護師として勤務する方は少ないので、身近に働いている方はいないのではないでしょうか。

そのため、どのようにすれば産業看護師になることができるのか、あまり知られていませんよね。

産業看護師として、どうすれば勤務することができるのか見ていきましょう。

産業看護師になるために有利な資格

産業看護師になるために、特別に必要な資格はありません。看護師免許を取得していればOKです。

しかし、産業看護師の求人は少なく、また人気も高いので倍率が高くなる傾向になります。

そのため、以下の資格を持っている方のほうが有利に就職することができます。

  1. 産業カウンセラー
  2. 衛生管理者
  3. 産業看護師登録を行う

どんな資格なのか詳細を見てみましょう。

①産業カウンセラー

産業カウンセラーは働く人々を支援するカウンセラーです。

多彩な環境で働く人たちが抱える問題を、自らの力で解決できるように援助することを目的としています。

産業カウンセラーの受験資格は、以下の通りです。

  1. 成年に達したもの(試験日に20歳に達しているものをいう)で、協会が行う産業カウンセリングの学識及び技能を習得するための講座を修了したもの。
  2. 4年制大学学部において心理学または心理学隣接諸化学、人間科学、人間関係学のいずれかの名称を冠する学部又は専攻(過程)の卒業者であって、A群からG群までの科目において、1科目を2単位以内として10科目以上、20単位以上を取得し、かつ協会が行う産業カウンセリングの技能を習得するための講座を修了したもの。
  3. 大学院研究科において心理学又は心理学隣接諸科学、人間科学、人間関係学のいずれかの名称を冠する専攻(課程)の修了者であって、A群からG群(注2)までの科目において、1科目を2単位以内として10科目以上、20単位以上を取得していることを要する。ただし、D群からG群の科目による取得単位は6単位以内とする

出典:産業カウンセラー試験|一般社団法人 日本産業カウンセラー協会

2015年の産業カウンセラー試験の結果は、

  • 学科試験の合格率76.7%
  • 実技試験の合格率70.5%
  • 総合合格率69.5%

という結果となっています。

合格率は比較的高いようですね。

②衛生管理者

衛生管理者とは、労働安全衛生法によって定められた国家資格です。

常時50人以上の従業員のいる職場では、選任されることが義務付けられています。

そのため、どのような職場でも、最低1名の衛生管理者がいるのです。

労働者が安全で健康に働くことができるように、支援する活動を行っています。

衛生管理者には、

  1. 第一種衛生管理者
  2. 第二種衛生管理者

の2種類があり、第一種衛生管理者の免許を持っていればすべての業種の事業場で衛生管理者となることができます。

しかし、第二種衛生管理者の免許を持っていれば、有害業務と関連の少ない情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業など一定の業種の事業場においてのみ、衛生管理者となることができます。

衛生管理者の受験資格
  1. 学校教育法による大学(短期大学を含む)又は高等専門学校を卒業したもので、その後1年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの。
  2. 学校教育法による高等学校又は中等教育学校を卒業したもので、その後3年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの。
  3. 10年以上労働衛生の実務に従事した経験を有するもの。
労働衛生の13種類の実務
  1. 健康診断実施に必要な事項又は結果の処理の業務
  2. 作業環境の測定等作業環境の衛生上の調査の業務
  3. 作業条件、施設等の衛生上の改善の業務
  4. 労働衛生保護具、救急用具等の点検及び整備の業務
  5. 衛生教育の企画、実施等に関する業務
  6. 労働衛生統計の作成に関する業務
  7. 看護師又は准看護師の業務
  8. 労働衛生関係の作業主任者
  9. 労働衛生関係の試験研究機関における労働衛生関係の試験研究の業務
  10. 自衛隊の衛生担当者、衛生隊員の業務
  11. 保健所職員のうち、試験研究に従事する者の業務
  12. 建築物環境衛生管理技術者の業務
  13. その他

出典:衛星看視者事業者証明書の用紙

平成27年度の第一種衛生管理者の合格率は55.5%、第二種衛生管理者の合格率は66.0%となっています。

労働安全衛生法に基づく免許試験

第一種衛生管理者の免許があれば、どのような事業所でも働くことが可能となるため、第一種衛生管理者の資格を取得したほうが産業看護師になるのに有利になります。

また、看護師の免許だけでなく保健師の免許も持っている方は、労働基準監督署や都道府県労働局に行き、保健師免許証や本人確認証などの必要な書類を提出すれば第一種衛生管理者の資格を取得できます。

保健師の資格を持っている方は、手続きをしてみてはいかがでしょうか。

③産業看護師登録を行う

以前までは、基礎コースを修了し調査研究論文が合格すると登録産業看護師として登録が行われていました。

しかし、平成27年9月より、産業看護職の新しい専門制度である「産業保健看護専門化制度」の運用が開始となりました。

出典:公益社団法人 日本産業衛生学会 産業保健看護専門化制度委員会

登録するにはまず自己学習を行い、登録者試験に合格する必要があります。

また、5年ごとに産業看護職継続教育システムのカリキュラムで、40時間20単位以上を取得することで、産業看護師登録の更新手続きができます。

産業保健看護専門家制度の概要

出典:産業保健看護専門化制度の概要

受験人に必要なものは、保健師と看護師で異なります。

看護師免許しか持っていない方は、第一種衛生管理者免許証の写しが必要となりますので、注意しましょう。

2016年4月5日の時点で、産業看護部会員となっている方は1601名います。

産業看護師の求人の2種類の探し方

産業看護師の仕事は多くのメリットがあり、とても人気の高い職場です。

しかし、病院と比較すると必要な看護師の人数は少ないので、あまり求人の数は多くありません。

また、産業看護師の求人は表立って行われていることは少なく、会社によっては人脈がないとなかなか求人を見つけることができません。

①ハローワークで求人を探す(非推奨)

ハローワークに求人が出ている場合もありますが、多くの看護師が登録しており、「産業看護師の求人が出れば教えてほしい」など依頼していることもあります。

運がよければ産業看護師の求人を紹介してもらえることもありますが、ハロワの職員はやる気がない人が多いので、あまり期待できないかもしれません。

それでは、現在産業看護師として勤務している方は、どのようにして求人を探したのでしょうか。

②看護師転職サイトの担当に伝えておく(推奨)

一番のおすすめは、看護師転職サイトに登録をしておくことです。

無料登録した際に、担当の方からし新しい職場の希望条件を聞かれます。その時に、「産業看護師の求人を探している」と伝えるようにしましょう。

転職サイトに登録した時点で産業看護師の求人がなかったとしても、新しく求人が発生したら優先的に回してもらうことができます。

また、登録せずに求人を出している企業を探しても、産業看護師は人気のため検索にかからず、転職サイトに登録することで、人気のある未公開求人の情報を得ることができます。

おすすめ おすすめの看護師転職サイト人気ランキング

住んでいる地域に特化した看護師転職サイトがあれば、より求人情報を見つけやすくなるかもしれません。

しかし、もともと求人数は少ないので、長期間探し続けることとなる場合もあります。

また、もしも知り合いで大企業の産業看護師として勤務している方がいる場合、その人から紹介をしてもらうというのも一つの手です。

産業看護師の3つの役割

産業看護師の3つの役割
産業看護師って
どんな仕事するの?
具体的に
みていこう!

産業看護師の役割・仕事、理念としては、下記のような見解が示されています。

「産業看護」とは、「事業者が労働者と協力して、産業保健の目的を自主的に達成できるように、事業者、労働者の双方に対して、看護の理念に基づいて、組織的に行う、個人・集団・組織への健康支援活動である」

出典:産業看護師が果たしてきた役割と今後の展望

それでは、具体的にはどのような役割や仕事内容があるのか、詳しく見ていきましょう。

①従業員の怪我や病気の対応

どんなに細心の注意を払っていたとしても、就業中に怪我や病気となってしまう可能性があります。

対応が必要になるパターンは、

  • 力仕事の必要な職種ではぎっくり腰
  • 火を使用する職場では熱中症
  • IT業界ではメンタルケア

など、職種によって様々です。

そのため、産業看護師として働く職場が、どのような怪我や病気を起こすことが多いのかあらかじめ把握しておくとともに、怪我などが生じた場合は対応できるようにしておくことが大切となります。

また、職場で起こる事故・怪我は多様な要因があると言われています。

すなわち、

  1. 年齢、婚姻、教育などの社会的要因
  2. 喫煙、飲酒、運動、睡眠等の生活習慣に関わる個人的要因
  3. 勤務形態、仕事のストレス、職場の設備や企業規模、仕事の経験年数などの職業的要因

ですね。

そのため、事故や怪我を未然に防ぐことができるよう、普段から従業員の健康状態やストレスなどを見ておく必要があるのではないでしょうか。

②従業員の健康管理

最近、生活習慣病に罹患する人が増えていますよね。

生活習慣病に罹患している人口の調査によると、

  • 高血圧の患者数は1010万800人
  • 糖尿病の患者数は950万人
  • 高脂血症の患者数は206万2000人

となっています。

また、肥満・高血圧・高血糖・高中性脂肪血症のうち3~4つが該当すると、どれも該当しない場合に比べて心筋梗塞・狭心症の発症率が36倍となるということもわかっています。

出典:一般社団法人 日本生活習慣病予防協会

最近では社会問題となりつつあるこのような生活習慣病の予防を行うために、

産業看護師は健康診断の結果をもとに個別で面談を行い、生活習慣病を予防するためのアドバイスを行うこともあるのです。

また、

生活習慣病だけでなく労働にかかわる疲労の軽減・改善などの従業員の健康管理も、産業看護師は任されています。

健康診断を行うことも、従業員の健康管理を行う上で大切なことです。

  • 健康診断の企画から実施計画
  • 準備
  • 実施
  • 結果の管理

などのことまで、産業看護師が行っていきます。

事業所によっては、事業所全体で行う健康診断のほかにも、従業員の誕生月に個別に健康診断を実施するような場合もあるようです。

③従業員の精神的支援

近年、仕事によるストレスが原因でうつとなる方が多くいます。

ニュースでもよく取り上げられているとおりですが、メンタルヘルスの不調によって休業または退職する労働者は年々増えています。

ブラック企業が悪いのか、個人のメンタル強度が下がっているのか、原因は様々ですが、とても深刻な問題であることは間違いありません。

そのため、従業員のストレスを緩和し、従業員が抱える精神的な問題を解決するために、精神的な支援を行う企業が増加しています。

産業看護師はうつ病などの精神疾患の発症予防を目的とし、個別で面談を行うことで、ストレスの改善法を提案していくという、重要な役割があります。

産業看護師と産業保健師の違い

ここまで産業看護師について書いてきましたが、似たような職種に「産業保健師」という仕事もあります。

この二つにどのような違いがあるか見ていきましょう。

産業保健師になるには

産業保健師になるには、看護師の資格があればなることが可能です。

産業保健師は名前に保健師という名称がついていますが、保健師の資格がなくても産業保健師になることが可能です。

ただし、求人数に対しての倍率が高いので、衛生管理者や産業カウンセラーなどの資格を持っているほうが有利となることがあります。

また、産業保健師の仕事内容は、看護師業務だけでなく保健師業務がメインとなっているため、保健師の資格を持っていたほうが就職しやすい状態となっています。

実際に産業保健師として勤務する人の所有資格は、

  • 保健師資格所有者が67.2%
  • 看護師資格のみ32.8%

というデータがありますので、保健師の資格を持っている方のほうが産業保健師として採用されやすいかもしれません。

また、産業保健師の求人の中には「保健師の資格所有者のみ」となっている企業も多くあります。

待遇面を見てみると、「産業保健師」と「産業看護師」を分けて募集しているところは、産業保健師のほうが給料を高く設定されている傾向となっていますが、産業保健師と産業看護師をわけずに募集しているところであれば、同じ待遇となっているところが多いです。

産業保健師の仕事内容

産業保健師の仕事は、従業員の

  • 健康相談
  • 健康指導
  • メンタルケア

などがメインの仕事となります。

また、保健師になるためには看護師の資格も必要ですので、産業保健師として勤務していたとしても、看護師のように怪我や病気の対応を行うこともあります。

このように産業看護師と産業保健師の仕事内容に、あまり大きな違いはありません。

しかし、重要視されることとしては、下記のような違いがあります。

  • 産業看護師:物理的な怪我をする可能性の高い職場に求められやすい
  • 産業保健師:IT企業などの情報を取り扱っていて、従業員の精神的ストレス緩和が必要な職場に求められやすい

平成22年度に行われた調査によると、業務内容で最も多いものは

  1. 健康相談・保健指導
  2. 各種健康診断と事後処理
  3. メンタルヘルス対策

となっています。

産業領域における保健師の活動基盤の実態

出典:産業保健師の活動基盤に関する実態及び日本看護協会が取り組む事業について

産業看護師の給料

産業看護師の給料
やっぱどんな職業でも
給料が良くなきゃ
やってらんねっす!
産業看護師は
看護師の平均と比べて
どうなんだろう!?

病院とは違った環境で勤務する産業看護師の仕事ですが、給料はどれくらいもらうことができるのか気になりますよね。

看護師全体の平均年収が約470万円なのに対し、産業看護師の平均年収は400万円~500万円程度になります。

夜勤をせずにこれだけ多く給料をもらうことができるのは魅力的ですね。

産業看護師の年収がなぜこれだけ高いのかというと、雇用主が「病院」ではなく「企業」という点にあります。

産業看護師は企業に勤める従業員の一人として考えられており、健康管理などを通して従業員の健康管理を行うことで、企業に貢献しています。

そのため、ほかの従業員と同じように昇給しますし、賞与もあるのです。

企業によっては、勤務年数が長くなると1000万円近い年収となるところもあるようです。

また、産業保健師を募集している企業は大手の企業が中心のため、給料が多く設定されているだけでなく福利厚生も充実しているところが多いようです。

さらに、

  • 女性社会がイヤだ
  • 婚活したいけど病院内に出会いがない

という女性にとっては、産業看護師になれば出会いもだいぶ増えます。白衣の天使としてモテモテになってチヤホヤされるのも夢じゃないかもしれません。

しかし、企業によって給料の基準は異なりますので、給料の多いところと少ないところでは大きな差があるとも言えます。

なので、求人を探す際には、転職サイトの担当には「できる限り大手企業の産業看護師の求人を紹介してください」というようなことを伝えるとよいでしょう。

看護師転職サイトのコンサルタントの上手な活用法

産業看護師の4つのデメリット

企業で勤務する産業看護師の仕事には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。いくつか紹介します。

①健康診断の時期は残業が多くなりやすい

産業看護師として勤務するうえで、一番のデメリットは健康診断の時期の仕事量が増えることです。

健康診断の時期は、健康診断の準備や実施、結果の集計、結果をもとに個人への生活指導など、多くの仕事をこなしていかなくてはなりません。

しかし、健康診断時期にも普段行っている仕事をしなければならないため、必然的に仕事量が多くなってしまうのです。

そのため、定時までに仕事が終わらずに、残業が続くときもあります。

四日市地域研究機構産業看護研究センターによる「産業看護活動実態調査」によると、

  • 従業員300人~1000人未満を担当している産業看護師が30.6%
  • 従業員1000人~3000人未満を担当している産業看護師が28.1%

となっています。

出典:日本産業看護学会誌

産業看護師の配置基準は決まっていませんので、一人でこれだけ多くの従業員の健康管理をしなければなりません。

健康診断の時期はどうしても残業時間が多くなる傾向となります。

②医療行為を行う機会がない

病院で勤務する看護師は、毎日のように採血や点滴ルートの確保、膀胱留置カテーテルなどの医療行為を行いますよね。

しかし、産業看護師として勤務する場合、病院でなく企業で働くこととなります。

当然、患者さんを相手に看護を行うことはありませんので、病院勤務のように医療行為を行う機会はほとんどありません。

採血などの医療行為を実施しない期間が多くなると、どうしてもスキルは落ちてしまいます。

再度病院に就職しようと考えても、スキルの低下から就職をすることが不安に感じるかもしれません。

また、最新の治療方法や疾患に対する看護、薬などに関する情報からも遠ざかってしまいます。

継続してスキルの向上をしていきたい方や知識を深めたい方にはオススメできない職場かもしれません。

③基本的なパソコン操作ができなければならない

病院で勤務しているときにパソコンを操作することはありますか?

電子カルテを導入している病院であれば記録を行うときにパソコンを操作すると思いますが、それ以外でパソコンを操作する機会は少ないのではないでしょうか。

勉強会や学会への発表用の資料を作る際、パソコンの操作が苦手であれば、病棟クラークが代わりに作成してくれることもありますよね。

産業看護師として企業に就職すると、従業員の健康管理や健康診断の記録のためにデータ管理を行います。

そのため、ワードとエクセルは使えるようになっておいたほうが良いです。

余裕があればパワーポイントも使えたほうがいいかもしれません。

産業看護師を目指していてパソコン操作が苦手な方は、あらかじめ最低限オフィスソフトのパソコン操作について学習しておきましょう。

④看護師の同僚がいない場合もある

病院で勤務をする看護師は、看護師の配置基準が決まっていますよね。

病棟では10:1や7:1となっているところが多く、ICUなどでは2:1の看護師配置となっているところもあります。

そのため、夜勤以外で病棟内に看護師が一人しかいないということはありませんよね。

企業で働く産業医(看護師ではなく医師)の場合、

  • 労働者数50人以上3000人以下の規模の事業所では1名以上
  • 労働者数3001人以上の規模の事業所では2名以上

産業医を配置するように義務付けられています。

また、場合によってはその事業所に専属の産業医を選任しなくてはなりません。

しかし、産業看護師は、特に配置基準が存在していません。

そのため、どんなに従業員が多くても、産業看護師が一人しかいないという場合も発生します。

常勤の産業看護師について、

  • 1人の割合は41.4%
  • 2人の割合は21.0%

となっており、「看護師が自分しかいない」という状況が意外と多いことが分かります。

出典:地域保健総合推進事業 【産業保健師就業実態調査研究事業】報告書

仕事中にわからないことや対応に困る事態が発生しても、自分一人で判断して実施しなくてはならない場合もあるので、自分の行う看護に自信のない方や経験の乏しい方は、注意しましょう。

産業看護師の3つのメリット

産業看護師のデメリットをいくつか紹介しましたが、もちろんメリットもあります。

いくつか紹介しますので、参考にしてください。

①福利厚生が充実している

勤務先を選ぶ基準の中に、「福利厚生が充実していること」を重視する方も多いのではないでしょうか。

病院の中にも福利厚生が充実しているところが多いですが、福利厚生が充実している病院は総合病院や大学病院などの大きなところで、クリニックなどの個人が経営している病院ではあまり充実していないかもしれません。

産業看護師を採用しているような企業は、大企業や有名企業が多くなっています。

このような企業の場合、従業員の福利厚生にも力を入れているので、公務員ほどではないかもしれませんが恵まれている環境である可能性は高いと言えます。

産業看護師の仕事を探そうと考えている方は、福利厚生が充実しているかどうかということも見ておきましょう。

②土日祝日が休みの場合が多い

病棟に勤務していると、入院している患者さんの対応をしなくてはいけないため、土日や祝日を問わずシフト制の勤務となりますよね。

土日に予定がある場合は、あらかじめ休みの希望を出しておかなくてはいけません。

しかし、休み希望を入れてもいい日が三日以内となっていることや、休み希望は毎月第1週目に締め切りなど、多くの決まりごとが各病院でありますよね。

予定が多い場合は休みを希望通りに入れることができない場合もあります。

また、休み希望が重なってしまったときは、誰かがあきらめなくてはなりません。

産業看護師として企業に勤務する場合、基本的には土日、祝日は休みの場合が多くなっており、さらに、連休も取りやすい傾向にあります。

③夜勤がない

病棟で勤務をしていると、夜勤を行わなければなりませんよね。

夜勤では急変やステルベンが生じても少ない人数で対応しなくてはならないため、仮眠を満足にとることができない時もあるかもしれません。

また、夜勤明けは体力的にも精神的にも疲労しており、自分の時間を有効に使用することができませんよね。

産業看護師として勤務をする場合、看護を行う対象は入院している患者さんではなく、その企業に勤務をしている従業員です。そのため、夜勤を行う必要はありません。

夜勤を行うことがしんどくなってきた方や、規則正しい生活を送りたい方は、産業看護師での勤務を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

産業看護師は土日祝日が休みということや夜勤がないということで、非常に人気が高くなっています。

しかし、なかなか求人が出回らず、求人を募集している企業を探すことが難しいかもしれません。

産業看護師に興味のある方は、少しでも就職に有利となるよう、当記事で紹介した産業カウンセラーなどの資格を取得するのも一つの手です。

また、勤務地を広い範囲で探すことや、看護師転職サイトに登録することで、産業看護師になることのできる可能性は高まります。

今の仕事に疲れている人や、産業看護師に少しでも興味がある人は、早め早めの行動をしておくことをオススメします。

看護師ライフの快適さを上げるための知識を増やそう

看護師としての自分に合った働き方を探すために
もっと貴方に合う
職場があるかも!
知らないだけで
損してる可能性も…
探す手助けを
させていただきます

雇用形態の特徴を学ぶ
勤務時間のメリットやデメリットを知る
復職方法や応募資格を考える
福利厚生で得をする
病棟以外で働く

現在の職場環境や給料に満足していますか?

看護師は転職することで8割の人が年収が上がると言われています。
実際、私自身が転職して年収132万円アップに成功しました!
大変な仕事のモチベを維持するためにも納得できる給料をもらいましょう!

看護師の転職サイトへ
看護師転職サイトの選び方 オススメの看護師転職サイト人気ランキング