- 原作:鈴木洋史
- 漫画:東浦友希
- 出版社:小学館
- 掲載誌:スピリッツ
- 巻数:2巻
▼ 目次
ナイチンゲールの市街戦の概要や設定
主人公は25歳の女性、宮野美守。
病棟で看護師をしていたが、患者を第一に考え戦場にまで出向いた偉人・ナイチンゲールへの強い憧れを持っていたことから、看護師が患者の家に直接行く訪問看護に転身することにした。
日々自転車を漕いで患者の家に出向いて看護を行う中で、患者のわがままや過酷な住環境といった厳しい現実を経験し、病棟勤務との違いにに戸惑い、不用意な失敗をして泣き出してしまう。
頼りがいのある所長や一癖ある先輩たちのフォローを受けながらも、持ち前の熱さで患者と正面から向き合い、大きな困難に立ち向かい解決に導いていく。
ナイチンゲールの市街戦のストーリーについての評価
訪問看護という珍しいテーマの作品で、他のナースマンガとは違ったエピソードばかりで新鮮でした。
例えば、ゴミ屋敷に踏み込んだり、近所を徘徊する認知症患者を探し出したりします。
医療をテーマにするとどうしても重い話になってしまいますが、本書もけっこう重いです。
主人公の宮野美守はドジで泣き虫なので、読んでいるこっちがハラハラしてしまいますが、かなりの熱血なのでその部分は頼もしくもありました。
その熱血のおかげで、物語の展開がけっこう激しくて、手に汗握って読みました。
各話の終わり方も爽快感のあるものですし、美守がちゃんと成長していくので面白く読めました。
ナイチンゲールの市街戦の面白かった点・良かった点など
最も良かったのは、テーマ選びです。
訪問看護はこれからどんどん増えていきますし、これからの社会が直面していく問題です。
そうした社会性の強いものをテーマにしているので、物語を楽しむだけでなく、訪問看護について学ぶことができました。
次に良かったのはキャラクターの個性です。
主人公の宮野美守はもちろん、所長や先輩、それから各話に出てくる患者たちがかなり個性的で、しっかりと書き分けできていて読みやすかったです。
それでいて、その個性が現実に即したものだったので、物語全体のリアルさを壊さないところが良かったです。
ナイチンゲールの市街戦の不満だった点・問題点・難しかった点など
全体としてはリアルさが強いのですが、解決の仕方だけは現実離れしていることが不満です。
せっかく現実的な問題を提示したのに、わりと勢いで解決してしまっているので、実際の現場との乖離が激しいのじゃないかなと思ってしまいます。
せっかく訪問介護の置かれた状況や起こりうる問題をリアルに描いているのだから、最後の最後までリアルを突き通してほしかったです。
あと、コマ割りがやや不自然なことと、吹き出しが見にくいことも不満です。
絵そのものには迫力があるので、余計なことをせずスッキリとさせた方がもっと読みやすくなるし、臨場感も増すと思います。
ナイチンゲールの市街戦のメッセージ性について
このマンガを通じて作者が伝えたいことは、訪問看護の現実とかつらさ、というよりも、そもそも訪問看護とはどんなお仕事なのか知ってほしい、ということだと思います。
これからどんどん老人が増えると、病棟だけでは患者を抱えきれず、必然的に在宅医療が増えることになります。
そうなったときに、訪問看護って何?と調べ始めても遅いので、予め知っておきましょうね、という意味合いが強かったように思います。
このマンガでは、ただ問題が起きて解決ではなく、訪問介護事業所内での動きも多く描いています。
そのため、訪問介護が実際に何を行っているかまでしっかり伝えられていて、訪問看護に少しでも興味がある人にとっては、楽しみながら学べる良い漫画となっています。
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