- 作者:手塚治虫
- 出版社:秋田書店
- 掲載誌:週刊少年チャンピオン
- 巻数:全242話
▼ 目次
「ブラックジャック」の概要や設定
手塚治虫が1970年代に発表した医療をテーマとした連載漫画。
無免許でありながら神業ともいえる技術を持ったアウトサイダー系医者を主人公とした作品。
今までの手塚治虫の作り出したキャラクター総出演のスターシステムを導入していて、一話ごとに手塚のキャラクターを楽しめる仕組みになっている。
この漫画から「ブラックジャックによろしく」などの多くの漫画を輩出した。このような現代医療漫画への基礎を作り出した歴史的にも重要な作品である。
また、この漫画は手塚治虫の少年漫画にとって「三つ目がとおる」とともに週刊連載漫画としては大ヒットを記録した。
「ブラックジャック」のストーリーについての評価
この漫画の特徴はほぼ一話完結で行われるというところに尽きると思われる。
この物語の主人公はいわゆるアウトサイダーの医者であり、自分の技術に対してほぼ必ず高額を要求するが、それは人間が生きようとする覚悟を問うことであり、その覚悟をブラックジャックは知りたいためにそのような金銭を要求すると思われる。
主人公の生活自体は質素であり、なぜこれほどの金銭を要求するのかが最初はわかりづらい。
しかし、物語が進むにつれ、彼の生きる姿が人との出会いから成り立っているということが描かれており、手塚治虫の持つ物語に対する耐久性と希求性を感じることが出来る。
「ブラックジャック」の面白かった点・良かった点など
この漫画は現代では医療漫画の基礎と謳われているが、手塚的変質的表現が多分にある。
一番の特徴はブラックジャックの相棒であるピノコの存在である。
ピノコはブラックジャックが手術によって作り出したある種の人造人間であり、名前もピノキオからピノコという名前をつけられている。
ゼロから生命を作り出そうとする手塚治虫のアミニズム思想が感じられてとても面白い。
しかし、この部分はこの漫画の試金石ともなっており、これが受け入られなければこの漫画は楽しめないかもしれない。
医療と漫画、つまりフィクションをどのようにつなぎ合わせるかを考えた結果の結論であり、そのうえで大きな物語を作り出した手塚の力量は評価を高くすることが大事だと思う。
「ブラックジャック」の不満だった点・問題点・難しかった点など
この漫画は医療をテーマにして生命の尊さを伝えようとするものであるが、物語を作り出すうえでフィクションの部分に頼る部分が大きいのも問題かもしれない。
そして、嘘をつく場合は出来るだけより良い未来を描いてほしいと思うが、この主人公はアウトサイダーの資質を持っているために人に対して非常に厳しくリアリストである。
また、その厳しさと孤独さが物語の魅力となっているのは理解できるが、もし現代でこのようなスタンスで物語を描くのはあまりにエグすぎると思う。
医術を厳しく捉えすぎるのは、あまりにも医療や医者に対して求めるものが多すぎるのではないだろうか。
「ブラックジャック」はどんなことが伝えたかったのか
この漫画は手塚にとって医療をテーマとして命の尊厳を描きたかったのだと思う。
ブラックジャックは生命に対して、死や生という即物的な部分ではなく、生きようとする意志を求めている。
その患者が自分の人生をかけて生きようとする意志を見せる時に、その技術を際限なくふるう。
そして、その人間の人生をかける現実的な形として金銭を要求するのだ。
手塚も命に対する厳しさは彼自身がかつて医者を目指していたこととも関係があると思う。
大学を卒業した時に漫画家か医者になるか、という選択に迫られていたらしい。
これは、手塚自身が自らの選択に対しても、もう一つあったかもしれない人生に対するアンサーコミックなのかもしれない。
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