禁煙の重要性は以前から指摘されており、昨今では病院の敷地内はおろか新幹線の全車両、学校においても教職員の利用する喫煙室の撤去や全校禁煙などが行われており、喫煙家は社会生活を営む上で禁煙を迫られるようになりました。

海外では喫煙開始年齢を100歳まで引き上げる規則が出されているところもあり、禁煙の手段についても重要視されるようになってきています。

今回、「電子タバコ」「ニコチン代替療法」という二つの禁煙手段の比較試験の結果が発表されたので、その内容についてお話しします。

禁煙率

禁煙率の調査実験の内容

英国・ロンドン大学クイーンメアリー校のPeter Hajek氏らが886例のイギリスの国民保健サービスに参加する成人を対象に行った実験です(2019年2月7日に公開)。

対象例を

  1. ニコチン代替療法
  2. 電子タバコの使用

の2群へランダムに分けて、それぞれ禁煙の手段として継続して4週間以上行わせたもので、検証として実験開始後の1年時点の禁煙率を調べたものです。

口頭での回答や口臭での判断では不十分なので、生化学検査(呼気中一酸化炭素濃度8ppm未満)で判定し禁煙が達成されているか判断されています。

ちなみに、この生化学検査や途中で実験から脱落した対象例(追跡不能となったものも含む)は失敗例としてカウントしているので、極力公平に厳しく評価を行っています。

次の項目では実験に用いた内容について触れていきます。

ニコチン代替療法とは

まず、ニコチン代替療法ですが、これはタバコの中毒症状を起こす原因であるニコチンに焦点を当てた療法で、「ニコチンガム」「パッチ」などの喫煙以外の方法でニコチンを体内に補給しながら、少しずつ量を減らしてニコチンのない状態に慣らしていく方法になります。

この方法は日本でも医療機関において積極的に採用されており、日本で禁煙の治療を希望した場合、多くはこのニコチン代替療法によって治療が行われています。

ちなみに、ニコチンガムは一日4~6個程度の使用から開始し、徐々に個数を減らしていくもので、ニコチンパッチは皮膚にニコチンが含まれたパッチを貼って1日中貼り続けることによってニコチンの中毒症状を和らげます。

ニコチン代替療法の難点やリスク

共に有効な治療法なのですが、ガムは社会的立場で勤務中に使用できない点、パッチは我慢できなくなって貼っているのにも関わらず喫煙してしまうと、急性のニコチン中毒になるというリスクがあります。

今回の実験では、使用者の希望でガムかパッチか好きな方を選択してもらい最長3カ月提供しました。

電子タバコとは

電子タバコとは、乾燥したタバコの葉や様々なフレーバー(香料)が溶け込んだリキッドを電熱線の発熱で霧状にして吸引する喫煙具で、タバコを吸う動作に似ているものの、ニコチンが入っていないものも多いため、手軽な禁煙に用いられることも多い道具です。

日本においては医療機関ではなく、通販や雑貨店、時に電器店などの小売店で市販されていますが、海外では医療機関で処方されることもあります。

第一世代(外見がタバコに似ている)と第二世代(外見がIQOSなどの加熱式タバコに似ていてバッテリーが大きい)があり、今回の実験では第二世代のものを使用し、リキッドはニコチン入りのものを使いました。

ニコチンリキッドにも種類(国内では16、24、36、72mg/mL)があり、濃度18mg/mLという比較的軽いリキッドを使用しています。

実験結果

実験の結果ですが、1年時の禁煙率はニコチン代替療法が9.9%、電子タバコは18.0%でした(相対リスク:1.83、95%信頼区間[CI]:1.30~2.58、p<0.001)。

内容についても1年間継続していたのが、ニコチン代替療法が9%、電子タバコは80%と、電子タバコの方が継続しやすい傾向にありました。

また、たばこの弊害である喉や口腔の炎症は、ニコチン代替療法が51.2%、電子タバコが65.3%、悪心の発言頻度はニコチン代替療法が37.9%、電子タバコが31.3%でした。

800例以上の調査を行ったものの、最後まで確認できていたのは123例とやや少なく、ニコチン代替療法に至っては44例にとどまったのはやや物足りない結果となっています。

まとめ:電子タバコの有効性

従来ニコチン代替療法の有効性については多くの調査や実験がありましたが、電子タバコの有効性を調査した実験はあまりありませんでした。

なので、今回のような比較調査は貴重であり、電子タバコの有効性も確認できたという点で有意義な調査であったと言えます。

ただ、電子タバコであっても喉や口腔の炎症の原因の一つとなるため、本物のタバコよりは弊害が少ないものの、健康に悪影響を与えているのは今後の課題と言えるでしょう。

<関連>

「がんの3年生存率」から分かることを解説!発見難度と全摘出の可否

早期発見も簡単に?「線虫」によるがん検査のメリットと注意点と可能性

看護師ライフの快適さを上げるための知識を増やそう

看護師としての自分に合った働き方を探すために
もっと貴方に合う
職場があるかも!
知らないだけで
損してる可能性も…
探す手助けを
させていただきます

雇用形態の特徴を学ぶ
勤務時間のメリットやデメリットを知る
復職方法や応募資格を考える
福利厚生で得をする
病棟以外で働く

現在の職場環境や給料に満足していますか?

看護師は転職することで8割の人が年収が上がると言われています。
実際、私自身が転職して年収132万円アップに成功しました!
大変な仕事のモチベを維持するためにも納得できる給料をもらいましょう!

看護師の転職サイトへ
看護師転職サイトの選び方 オススメの看護師転職サイト人気ランキング